石川九楊展 -書と酒器と源氏物語-

書家であるとともに書論・書史の第一人者である石川九楊は、常に「書く」ことと向き合い続けています。確たる理論にもとづいた革新的な制作から生み出される、抽象画のような、音楽のような、その不思議な書体は、圧倒的な力でもって私たちが抱いてきた「書」に対するイメージを覆します。
歴史的に多くの書家によって書かれてきた漢字の「いろは歌」である「千字文」。石川九楊は、盃1枚に1字を書き、千枚の盃を集積した「盃千字文」という独自の作品を生み出しました。今回は、千枚の盃すべてを展示し、様々な書体で書き表したその全体像をご覧いただきます。
また、2008年に全55帖を書き上げた近年の代表作「源氏物語」から一部の作品を公開。21世紀のいま、あらためて書き記された「源氏物語」を通して、書の神髄も見えてくることでしょう。
本展では、二つの大作「盃千字文」と「源氏物語」を中心に氏の近年の多種・多彩な作品を紹介いたします。書の世界の第一人者・石川九楊の書をぞんぶんにお楽しみ下さい。

2011年6月11日(土)~7月10日(日)
伊丹市立工芸センター・伊丹市立美術館
10:00~18:00(入館は17:30、最終日は16:30まで)
月曜休館(祝日の場合翌日)
入場無料


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